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最終更新日 2025.07.17

沖縄でウミガメに会える?生態・アクティビティと注意点

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沖縄の海でゆったり泳ぐウミガメに出会えたら、それだけで旅の満足度がぐっと上がる―そんな声をよく耳にします。

でも、「ウミガメってどこで見られるの?」「そもそも沖縄にいるの?」という疑問を持つ方も多いはず。

この記事では、沖縄に生息するウミガメの種類から、会える場所や体験方法、そして自然とのふれあいに大切な心がまえまで、たっぷりお届けします。

目次

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      沖縄にいる主なウミガメの種類とその生態

      沖縄の海では、主に3種類のウミガメが確認されています。それぞれが独特の特徴と魅力を持ち、海中での出会い方にも違いがあります。生態を知ると、実際に出会ったときの感動も一層大きくなりますよ!

      アカウミガメ|顔はコワモテでも甲羅はハート形

      アカウミガメは名前のとおり赤みがかった甲羅を持ち、頭部が大きく、やや強面(こわもて)な見た目が特徴です。とはいえ、その甲羅はまるでハート型のように丸みがあり、どこか愛嬌を感じさせる姿。貝やエビ、カニなどを食べる肉食性で、寿命は50年から100年ほど。

      産卵のために夜の浜辺に上がってくる様子は、まさに神秘的。特に5月から8月にかけては、南部のビーチや離島で産卵行動が観察されることも。観察会に参加すれば貴重な自然体験になるでしょう。

      アオウミガメ|優しい顔でダイビング中に一番会える

      沖縄の海中で最もよく見られるのが、アオウミガメ。くりっとした目と優しい表情が特徴で、草食性のため浅瀬で海草を食べていることが多く、人懐っこい個体もいます。寿命は70年から100年ほど。

      ダイビングやシュノーケリングで海に潜れば、比較的高い確率で出会えるのがこのアオウミガメ。特に干潮時には水深が浅くなり、海底近くでのんびりしている姿に近づきやすくなります。

      タイマイ|するどい嘴でスレンダー

      タイマイは、アカウミガメやアオウミガメよりも少し出会いにくい種類ですが、その姿はひときわ美しいです。嘴がするどく、体はスリムで優雅な雰囲気をまとっています。

      サンゴ礁に生息し、寿命は30年から50年ほど。海綿やクラゲなどを食べて生活しており、美しいべっ甲模様の甲羅は一時乱獲の対象にされていた過去もあります。今では国際的に保護されているため、自然の中での出会いはとても貴重です。

      沖縄でウミガメが見られる場所・スポット

      沖縄には、ウミガメと出会える可能性が高い場所がいくつもあります。ただし、どのスポットでも“必ず”見られるわけではないため、天候や海況、時間帯などの条件も踏まえた計画がポイントです。

      宮古島・シギラビーチ|施設充実・監視員付きで初心者やファミリー向き

      宮古島の南岸にあるシギラビーチは、観光客にも人気のビーチリゾート。シュノーケリングで浅瀬を泳いでいると、ウミガメがひょっこり顔を出すことも。遠浅で穏やかなシギラビーチにはライフガードが常駐し、器材レンタルや更衣室、シャワー施設も整っているので、家族連れや海初心者でも安心です。

      沖縄本島・水納島|サンゴ礁に囲まれた透明度抜群の海

      「クロワッサンアイランド」の愛称を持つ水納島は、本島北部の本部港から高速船で約15分。小さな島ながらもサンゴ礁に囲まれており、透明度の高い海では色とりどりの魚とともにウミガメも見られます。

      海況が穏やかな午前中が特におすすめ。上陸ツアーとシュノーケル体験がセットになったプランも多く、日帰りで楽しめる点も魅力です。

      渡嘉敷島・トカシクビーチ|ウミガメが棲むビーチ

      慶良間諸島の中でもウミガメ遭遇率が高いとされるのが、渡嘉敷島のトカシクビーチ。島のほぼ中央に位置する白い砂浜のトカシクビーチは、弧を描くように広がっているため波も穏やかで、遠浅の海に数匹のウミガメが棲みついています。

      特に早朝や夕方など、人が少ない時間帯に出会える確率が高まります。島に泊まって、朝の静けさの中でシュノーケリングを楽しむのもおすすめです。

      沖縄でウミガメに会うメニュー

      ウミガメとの出会い方は、海に潜るだけではありません。沖縄ではさまざまな体験型アクティビティが用意されており、旅のスタイルに合わせて選べます。

      現地ツアーに参加して会う|シュノーケル、ダイビング

      最も一般的で確実性が高いのが、ガイド付きの現地ツアー。初心者向けの講習があるところも多く、機材レンタルや送迎がセットになっているプランもあります。

      ウミガメの生態に詳しい現地のガイドが水中での注意点や観察ポイントを教えてくれるので、より安全に、そしてマナーを守って接することができます。

      子ども連れにおススメ!ホテルでウミガメと触れあう

      沖縄には、ウミガメを間近に見られるホテルもあります。

      • ルネッサンスリゾートオキナワ:プライベートビーチの一角でウミガメを飼育しており、餌やり体験や観察が可能。
      • シギラベイサイドスイートアラマンダ:プールヴィララグーン棟のラグーンには10匹以上のウミガメがすんでいて、訪れる人を迎えてくれます。宿泊者は餌やり体験にも参加できます。

      宿泊しているホテルからわざわざ出かけて行かなくてもウミガメに会える手軽さは、小さなお子さん連れのファミリーにも便利です。

      久米島ウミガメ館|ウミガメに会えて生態も学べる

      ウミガメの保護と啓発を目的に設立された久米島ウミガメ館。けがをしたウミガメを保護・治療しながら、来場者にウミガメの生態をわかりやすく紹介しています。

      ウミガメが優雅に泳ぐ大水槽と子ガメ用の水槽を備え、ウミガメの生態がパネル展示で説明されており、大人も子どもも学びの多い施設。自然保護について考えるきっかけにもなります。

      沖縄海洋博公園ウミガメ館|ウミガメに餌やり体験ができる

      美ら海水族館に隣接する海洋博公園内にある「ウミガメ館」では、大型の水槽で泳ぐウミガメたちを間近に見ることができます。アカウミガメ、アオウミガメ、タイマイなど複数の種類が観察できる貴重なスポットです。

      小さな子ども連れでも安心して訪れられるため、雨の日の観光にもぴったりです。

      ※2025年7月31日まで改修工事のため、観覧エリアが一部制限されます。また餌やりも休止中です。

      ウミガメと会うためのコツ・注意点

      自然の生き物とのふれあいには、マナーと心構えが必要です。ウミガメと出会うチャンスを高めるためにも、ここで紹介するポイントはぜひ押さえておきましょう。

      ウミガメと会いやすい条件

      • 朝・夕の時間帯:活動的になる時間帯。
      • 天候が穏やかな日:海が澄んでいて観察しやすい。
      • 潮の満ち引き:干潮時の方が見つけやすい場合も。
      • 産卵シーズン(5月~8月):産卵のために浅瀬にやってくる。

      現地のガイドは海やウミガメのコンディションを熟知しているので、シュノーケリングやダイビングのツアーに参加し積極的に相談するとよいでしょう。

      ウミガメを傷つけない

      海の中では以下を心がけましょう。

      • 追いかけない
      • 手を伸ばさない
      • フラッシュ撮影をしない
      • 餌を勝手に与えない

      これらはウミガメのストレスになったり傷つけてしまう原因になります。

      自然相手であることを理解して

      ウミガメは野生動物であり、そのウミガメとの出会いは自然の恵みです。出会えなかったとしても、それは「自然との正しい距離感」の証。何が何でもと期待しすぎず、出会いを一期一会として楽しむ心がけを持ちましょう。

      ガイドの帯同を

      経験豊富な地元ガイドと一緒に行動することで、安全やマナーを守って安心してウミガメを観察することができます。ウミガメとの接し方だけでなく、サンゴや他の生き物のことも教えてくれることでしょう。

      沖縄のウミガメたちは、島の自然と深くつながっています。その姿を見つけると、きっと心の奥に静かな感動が湧いてくるはず。マナーを守り、思いやりを持って、この美しい体験をぜひあなたの旅に取り入れてみてください。

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