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最終更新日 2025.06.30
石垣島ダイビングでマンタに会う可能性がある?会いやすいおすすめの季節も解説
- 沖縄県
- 石垣島

沖縄本島から南西へ約400㎞のところにある八重山諸島の石垣島。石垣島でのダイビングは、マンタに会える可能性が高いことで有名です。本記事では、石垣島ダイビングでマンタに会いやすい季節やダイビングポイントを解説します。
目次
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石垣島でマンタに会いやすいおすすめの季節は夏~秋
石垣島周辺に生息するマンタはナンヨウマンタと呼ばれる種類です。石垣島のマンタは1年中石垣島周辺に生息しているため、台風などの影響がない場合は、会える可能性が高い生物です。1年の中でナンヨウマンタに会える可能性が高い季節は、特に夏~秋です。夏~秋にマンタに会いやすい理由は以下のとおりです。
- 7月~9月は水温も高く南風でマンタのポイントにアクセスしやすい
- 10月~11月はマンタの繁殖シーズンでマンタが出現しやすい
以下でそれぞれ解説します。天候に注意すべき季節についても触れているため、参考にしてください。
7月~9月は水温も高く南風でマンタのポイントにアクセスしやすい
石垣島の7月~9月の海水温は28~30℃です。この時期の石垣島は1年で最も水温が高く、寒さを気にせず、快適にダイビングができます。梅雨明けしていることが多く、海の透明度も上がるため、水中の景色をより楽しめます。
この時期は風向きも南風に変わる頃なので、マンタスポットへのアクセスもしやすくなるのがポイント。
マンタが多く集まる川平石崎マンタスクランブルやマンタシティポイントにアクセスでき、マンタに会える日が多くなります。
ただし、8月~9月の石垣島は台風が接近することも多いため、事前に天候に留意した上で計画を立てるのが大切です。
10月~11月はマンタの繁殖シーズン
10~11月になるとナンヨウマンタの繁殖シーズンに入ります。繁殖のために数多くのマンタが集まるため、一度のダイビングで多くのマンタに会える可能性が高くなるのです。
この時期、マンタに会えるポイントでダイビングをすると、巨大なマンタが近くを泳ぐこともあります。また、複数頭のオスのマンタが、メスのマンタを繁殖のために追いかける様子(マンタトレイン)を見ることができる可能性も高いです。
台風も段々と落ち着く時期なので、たくさんのマンタと一緒にダイビングを楽しみたい方は、この時期を狙うと良いでしょう。
※無駄な刺激を避けるため自分からマンタへ近づきすぎないようご注意ください
8月~9月と11月は天候や風向きに注意
8月~9月の石垣島は台風の接近数が増えます。そのため、飛行機が欠航する場合もあり、石垣島へ行けなくなるリスクもあります。さらに、強い風が吹いて海が荒れやすく、ダイビングサービスの船が出せず、予定していたポイントに行けなくなることもあるでしょう。
11月はというと、少しずつ北風が強くなる季節です。川平石崎マンタスクランブルやマンタシティなどのように、北風が強いと行くことができない場所もあるため、せっかくのシーズンでも、運が悪いとマンタに会えない日もあります
石垣島で会える「ナンヨウマンタ」は世界最大級のエイの仲間

マンタは、エイの仲間の中でも最大級の大きさを誇ります。石垣島周辺に生息するマンタはナンヨウマンタと呼ばれる種類で、ナンヨウマンタ以外にもオニイトマキエイと呼ばれる種類のマンタもいます。ナンヨウマンタの特徴やオニイトマキエイとの違いは以下のとおりです。
- ナンヨウマンタの特徴はお腹の斑点
- オニイトマキエイとの違いは口の形状や背中の模様
それぞれ詳しく解説します。
ナンヨウマンタの特徴はお腹の斑点
ナンヨウマンタのお腹には白い肌に黒い斑点模様が広がっています。この斑点の模様はマンタごとに違っており、それぞれ個性があります。年月が経ってもその斑点の色や形が変化することはありません。
この斑点模様を手がかりに、マンタ一匹ずつを見分けることができます。お気に入りのマンタの姿や斑点を写真に残しておくと良いかもしれません。次にダイビングをしたときに「お気に入りのマンタに会えるかもしれない!」という楽しみが増えます。
オニイトマキエイとの違いは口の形状や背中の模様
オニイトマキエイとナンヨウマンタの違いを表にまとめました。
ナンヨウマンタ | オニイトマキエイ | |
生息地 | 沖縄県の周辺など水温が高い領域 | 世界中の熱帯~亜熱帯の広い海域 |
体長 | 5m前後 | 6m以上 |
食性 | プランクトンを海水ごと飲み込み、海水をエラから排出しプランクトンのみ摂取 | プランクトンを海水ごと飲み込み、海水をエラから排出しプランクトンのみ摂取 |
外見 | 背中の白い斑紋が八の字にカーブしている 口裂の周りが白もしくは薄い灰色 第5鰓孔に黒い斑紋がない |
背中の白い斑紋が平行的で直線的 口裂の周りが黒い 第5鰓孔に接して黒い斑紋がある |
行動 | 群れで行動することが多い | 単独で行動することが多い |
石垣島でマンタに会いやすいポイントを徹底解説

石垣島にはマンタに会いやすいダイビングポイントがあります。代表的なポイントや北風が吹く冬でも潜ることができるポイントは以下の5つです。
- マンタのクリーニングステーション「川平石崎マンタスクランブル」
- 1度に5隻しか係留できない「マンタシティポイント」
- 2016年に開拓された「パナリビッグコーナー」
- マンタポイントの元祖「ヨナラ水道」
- 初心者もマンタ会える可能性が高い冬のポイント「黒島」
それぞれ詳しく解説します。
マンタのクリーニングステーション「川平石崎マンタスクランブル」
川平石崎マンタスクランブルは、川平湾からダイビングサービスの船で約5~10分ほどでアクセスできる人気のダイビングスポットです。マンタが生息する川平石崎にはサンゴ礁が多くあり、カラフルな小魚たちがたくさん集まっていて、海の中はとてもにぎやかです。
小魚の中には、ホンソメワケベラやチョウチョウウオなどがおり、クリーニングフィッシュと呼ばれています。マンタの体は寄生虫が付きやすいため、クリーニングフィッシュが寄生虫を食べ、マンタの体をお掃除してくれる役割を担っています。
その様子はクリーニングと呼ばれ、マンタたちは体をきれいにしてもらうため、サンゴの根に集まることから、川平石崎マンタスクランブルはマンタのクリーニングステーションと呼ばれています。
水深15~25mの海底からサンゴの根が立ち上がっており、サンゴの根から水面までの水深は8~13m程度になります。流れも穏やかなので、初心者でも安心して楽しめ、体験ダイビングにもピッタリです。
東京の12月の水温は16℃前後ですが、石垣島の冬の水温は22~24℃と冬でも快適に潜ることができるのです。しかし、冬の川平石崎マンタスクランブルは冬場は北風が強くなることもあるので、ダイビングができない可能性もあります。
1度に5隻しか係留できない「マンタシティポイント」
マンタシティポイントは、川平石崎マンタスクランブルから西へ400mほどのところにあるマンタとの遭遇率が高い場所として知られています。マンタを保護するために1度に5隻しかブイに止まることができません。
川平石崎マンタスクランブルと同様にサンゴの根があり、クリーニングフィッシュと呼ばれる小魚が生息しているポイントです。マンタシティポイントも、マンタが体についた寄生虫を食べてもらうために集まってくるので、クリーニングステーションと呼ばれています。最大水深は20ⅿ、サンゴの根から水面までの水深は7~9m程度で、流れはほとんどありません。
初心者でも安心して潜れるポイントで、体験ダイビングも楽しめます。石垣島の冬の水温は22~24°Cと温かく、快適にダイビングができることも魅力です。しかし、冬のマンタシティポイントも北風が強い日には潜れないこともあるので、ダイビングができない可能性もあります。
2016年に開拓された「パナリビッグコーナー」
パナリビッグコーナーは、石垣港から船で約50分の場所にある2016年に開拓されたポイントです。サンゴ礁が広がり最大水深は約20mで、サンゴの根の上は水深約5ⅿと浅いポイントです。
時折流れやうねりがあるため、ドリフトダイビングの経験があるとより安心して楽しめます。
このポイントもマンタのクリーニングステーションで、多くのマンタが集まる姿が見られます。冬の石垣島の水温は22〜24℃ほどで、寒さを感じにくく快適に潜れます。パナリビッグコーナーは北風にも強いので、冬の時期にも行くことができるポイントです。
マンタポイントの元祖「ヨナラ水道」
小浜島と西表島の間にあるヨナラ水道はマンタに出会えるスポットとして、昔から有名な場所です。最大水深は約30ⅿ、マンタがいるクリーニングステーションは水深26ⅿ前後と水深が深いポイントです。
潮の流れが強いので、ドリフトスタイルで潜ることが多いポイントなので、ドリフトダイビングの経験がある中級者~上級者向けのポイントです。マンタ以外にもイソマグロやウミガメに会えることもあります。
初心者もマンタ会える可能性が高い冬のポイント「黒島」
黒島は石垣島と西表島の間にある中間あたりにある小さな島です。北風の影響を受けにくいので、冬でもダイビングが楽しめます。黒島周辺のポイントは一番水深が浅い場所で5ⅿ前後のため、初心者でもダイビングを楽しめる場所です。
さらに、冬の黒島ではプランクトンを捕食するために水面にマンタが姿をあらわすことがあります。運がよければ、シュノーケリングでもマンタに出会えるかもしれません。
マンタに会う時には触らない・邪魔しない・大きな音を出さない

マンタはおだやかで、人に対してあまり警戒しない性格です。ダイバーが近づいても、逃げずにそばを泳いでくれることもあるので、写真撮影や観察がしやすい生物です。
しかし、神経質な面もあり、真正面から近づいたり、進む先をふさぐと逃げる場合もあります。また、野生生物でもあるため、マンタにストレスを与えるような行動は避けたいところ。マンタに会う際に守ってほしいことをまとめたので、ルールを守ってマンタとのダイビングを楽しみましょう。
マンタに会った際に守ってほしいこと |
マンタを触らない |
マンタに近づきすぎない |
マンタが近づいても追いかけない |
マンタの進行方向を邪魔しない |
クリーニングステーションであるサンゴ礁の根の上は横切らない |
タンクを叩くアラートを鳴らすなど大きな音は出さない |
エアーの泡をマンタにあてない |
マンタに会える可能性が高い石垣島ダイビングを堪能しよう
マンタと泳ぐなら、台風シーズンや季節による海の変化を事前にチェックしておきましょう。
マンタの繁殖の季節である10月~11月は、出会える確率もグッと高まります。しかし、マンタとのダイビングを楽しむ際は、無駄にストレスを与えないように配慮することが必要です。
迫力あるマンタとの出会いを楽しみたいなら、石垣島のツアーをチェックしましょう。
石垣島のツアーの情報はこちら|南西旅行開発