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最終更新日 2025.06.20

屋久島旅行情報~永田集落で味わう屋久島の里滞在

  • 屋久島

せっかく屋久島に行くのであれば、お泊り先も屋久島らしい雰囲気を感じられる場所に滞在したい。
そんな方にオススメなのが、『屋久島の奥座敷』永田集落です。

目次

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      屋久島の“四季彩”を感じる里・永田

      永田浜の夕暮れと口永良部島

      永田は屋久島の北西に位置する地区。宮之浦や安房のような街はありませんが、屋久島を感じられる里の景色が広がっています。

      永田岳に連なる山々に新緑が萌える春、横河渓谷や永田浜の水面が青く輝く夏、里に広がる田んぼの稲穂が黄金に色づく秋、永田岳山頂が白雪を頂き里の畑でタンカンがオレンジの実をつける冬と、永田では屋久島の四季折々の色彩を鮮やかに感じられるのです。

      また、海岸線からは海に沈む夕陽を眺めることができ、夕陽が沈む場所の変化も季節の移り変わりを感じさせます。

      屋久島の奥座敷といわれる永田は、ゆったり・のんびり屋久島の自然の中で保養しに行きたい方にお勧めの滞在先です。

      永田で感じる世界遺産

      西部林道

      屋久島が日本で初めて世界自然遺産に登録された際、屋久島が比較的南方にありながら標高の高い山々を頂いていることで、亜熱帯から亜寒帯までの幅広い植物が海抜の低い地域から高い山々へと垂直に分布していることが大変貴重であると高い評価を受けました。

      海岸から海抜2,000mにも迫る永田岳を擁する永田は、そんな屋久島の世界自然遺産としての貴重さを凝縮したような地区といえます。

      特に世界遺産地域に指定されている西部林道は、屋久島でも唯一海岸線から山頂まで連続して自然が残っているとても稀有な場所でありながら車でも行くことができます。
      西部林道はガイドの案内があれば途中で降りて散策することもできます。標高差も少ないので歩きやすく、お子様連れなど幅広い年代の方に自然遺産屋久島を感じて頂けるスポットです。

      日本一のウミガメ産卵地

      永田いなか浜

      およそ1kmにわたって続くいなか浜は日本一のアカウミガメの産卵地として知られ、貴重な湿地としてラムサール条約にも登録されています。

      アカウミガメの産卵は5月から始まり、6月から7月中旬にかけてピークを迎えます。ウミガメは夜間産卵し、およそ夜9時過ぎから午前3時頃浜に上がってきて卵を産み落とします。

      卵は2ヶ月程度でふ化します。そのため、子ガメが生まれ海に帰るのがだいたい7月後半から9月にかけての時期になります。

      ウミガメの保護のため、いなか浜を含む永田の海岸では立ち入り制限などのルールが適用されています。
      特に産卵・ふ化の時期である5月1日から8月31日は無断での立ち入りはご遠慮頂くようルールが定められ、ウミガメ観察は地元の永田ウミガメ連絡協議会が開催している観察会等に参加し、スタッフの案内に従って行うことが求められています。

      観察会は事前予約制です。永田お宿組合加盟の宿泊施設にお泊りの方向けには地域枠が設けられていて、事前予約なしでも観察会に参加できるという特典があります。
      いずれのお宿もいなか浜まで車で3分以内とアクセスも便利なので、ウミガメの観察会に参加されたい方は永田お宿組合の加盟施設にお泊りになるのが便利です。

      また、宮之浦には写真パネルや剥製等貴重な展示物を展示している「屋久島うみがめ館」もあります。観察会の前などに立ち寄るとよりウミガメについての理解が深まるでしょう。

      里から望む唯一の奥岳・永田岳

      永田岳

      多くの山々が連なる屋久島では、人々が住む海岸部に近い山々を「前岳」、島中央部の山々を「奥岳」と呼びます。

      永田の集落から見える永田岳も「奥岳」に含まれます。通常奥岳は海岸部の人里からは望むことができませんが、屋久島で唯一この永田岳だけが集落から見ることができる奥岳です。

      屋久島では山々は信仰の対象とされており、年2回春と秋に山の神社にお参りする「岳参り」と呼ばれる習慣があります。
      永田の集落では永田岳に岳参りに上がっています。永田浜の砂を取って山頂の岩陰に祭られた祠に供えると言われています。

      永田岳への岳参りは山中泊を含む2日がかりです。
      まさに海抜0mから標高1900m弱まで登りきるルートは日本でも、もしかしたら世界でも大変珍しいと言われています。
      そんな永田岳への岳参りのルートを体験できる現地発着登山もあります。